株式会社 セラリカNODA つるかめ喜多工場

〒799-3401
愛媛県大洲市長浜甲1024-9
TEL:0893-52-1107
FAX:0893-52-1071
メール:good@vesta.ocn.ne.jp
HP:https://ceraricanoda.com

株式会社セラリカNODA つるかめ喜多工場の作業の様子

実は身近な存在の木蝋。
和蝋燭だけでなく、化粧品などの原材料にも使われています!

株式会社 セラリカNODA つるかめ喜多工場 / 鈴木 暁祐

⚊⚊セラリカNODAさんについて教えてください。鈴木:当社はあらゆる自然(動植物)由来のワックスを扱うメーカーです。本社(工場併設)は、神奈川です。
 ここ大洲では、「櫨(はぜ)」から作った「木蝋(もくろう)」を作っています。神奈川の工場では「蜜蜂」から作った「蜜蝋」やブラジルの「ヤシ」から作った「カルナウバ蝋」とか、「米ぬか蝋」などあって、すべて自然由来なんです。一般的には石油由来のものが主流なんですが、当社多品種の自然由来のものを使って製造しているのが特徴です。

株式会社セラリカNODAの商品

⚊⚊こちらの工場はいつからなんでしょうか?鈴木:ここの前身の「喜多製蝋所」さんから数えると工場そのものは100年くらいになるのかな?7年ほど前に廃業されたんですが、「木蝋」って全国的にも製造しているところが少ないんですね。それで当社が引き継いで「セラリカNODA」として再スタートして、今に至っています。以前からここで働かれていた方に木蝋製造を教えてもらって、技術継承しています。

⚊⚊ええモンセレクションに認定されている「ロイヤルワックス」について教えてください。鈴木:「G」は櫨(はぜ) から搾った生の蝋を固めたもの。「W」はそれを太陽の光に当てて漂白したものです。

⚊⚊用途はそれぞれ違うんでしょうか?鈴木:はい、「G」は主に「和蝋燭の材料」ですね。「W」の方が用途は広くて、古くは「鬢付け油」とか、「化粧品の原材料」等に使われていました。現在でも、歌舞伎役者さんの「化粧下地」にも使われています。

株式会社セラリカNODA つるかめ喜多工場の様子

⚊⚊ちなみに「櫨(はぜ)の実」はどこで採られているんでしょうか?鈴木:主に九州の福岡、熊本ですね。時期的には11~1月が収穫期なんですが、自分たちもその時期には九州へ赴いて、仕入れてくるという流れです。

⚊⚊九州まで行って買い付けるんですね。その後、どのような製造工程になるんでしょうか?鈴木:まずは「脱穀」します。草に実が付いている状態で仕入れるんですが、脱穀することで、実だけを取り出す作業をして、これを粉砕機で細かくします。これでようやく蝋を出す準備ができるんです。その後、ボイラー(日本最古)で「櫨(はぜ)の実」を蒸し上げて、溶剤に浸して、また蒸し上げることで、蝋が絞り出されて原材料が出来上がります。それを商品の形状にしていく、という流れです。その「生蝋」はそれをそのまま蝋燭屋さんに納入しますし、「晒白蝋」は、本社に送って化粧品などの加工品(ファンデーションや口紅等)になっていくという感じです。

櫨(はぜ)の実

⚊⚊どのようなシーンで「木蝋」を知ってもらい、使ってもらえると嬉しいですか?鈴木:「木蝋」の良さを感じられるのはやはり「和蝋燭」かなと。皆さんがよく目にする真っ白い蝋燭は石油由来なんですね。「和蝋燭」は中に芯が別にあって、空気が流れるので炎も(石油由来のものよりも)大きいですし、揺らめきもあるんですね。あとは「木蝋」のほんのりある香りもいいですよ。

⚊⚊「ロイヤルワックス」のこだわりや、皆さんに知ってもらいたいことってなんでしょう?鈴木:「櫨(はぜ)」の木が大洲やこの周辺には少ないんですね。以前はたくさんあったようなんですが。そのため減少を食い止めるための活動や新しく植える活動なんかをしています。あと「櫨(はぜ)の実」も種類がいくつかあって、種類によって粘りや色、硬さ等が違っていて、和蝋燭屋さんが求める色や硬さにするにはどの種類で製造すればいいか、とか、実を採ってから1~2年寝かして(保管)、そののち製造することで求められる商品になったりと、日々研究しています。ぜひ「和蝋燭」を一度使ってもらいたいと思いますね。

株式会社セラリカNODAつるかめ喜多工場で製造した和蠟燭(わろうそく)

⚊⚊今後もっとええモンにするために、商品や会社をどうしていきたいか、どんなお考えや夢がありますか?鈴木:現在、大洲で取れる「櫨(はぜ)」は少ないので、この地で「櫨(はぜ)の木」を増やし、「愛媛県産100%の木蝋」ができればと思っています。また、 「木蝋」を使って地元の異業種さんとコラボレーションができればな、とも思っています。 食品のコーティング等に使えるので、和菓子とかにもいいんじゃないかなと。

⚊⚊最後に鈴木さんの趣味を教えてください。鈴木:ドライブとカメラ。他所から来ているので、ドライブはどこも目新しくて。あと、ここ(長浜)は、全国的にも有名な「肱川あらし」がありますし、休みの日の撮影が楽しみです。

※ 上記の記事内容は、令和3年にインタビューしたものです。

株式会社セラリカNODAつるかめ喜多工場でインタビューに応える鈴木暁裕氏

大洲市公式YouTubeチャンネル


伝統の逸品

ロイヤルワックス-G(生蝋・しょうろう)

株式会社セラリカNODA つるかめ喜多工場で生産されたロイヤルワックス-G(生蝋・しょうろう)

~江戸時代から続く伝統産業を未来につなげる~

 木蝋(もくろう)は、ハゼノキの実から作られる天然の蝋です。
 その中でも、ハゼの実から純粋に絞った蝋を冷却し、上手に固めたものをロイヤルワックス- G(生蝋・しょうろう)と呼びます。
 ロイヤルワックス- G は木蝋本来の色や風味を残しているため、和ろうそくの原料に適した蝋です。近年では、化粧品原料として需要が伸びており、整髪料、口紅、アイブロウペンシル、マスカラ、練り香水などの原料にも使用されています。
 また、古くから「黄櫨染御袍(こうろうぜんのごほう)」はハゼノキの枝で染められています。

ここがええモン!ポイント☝

  • 189年の歴史を持つ長寿企業が木蝋の未来を作る!
  • 日本最古の稼働ボイラーを使って大切に製造!
  • ハゼノキの灰は、陶器の釉薬にも利用!

【参考小売価格(税込)】3,300円/袋(200g)
【供給可能期間】通年
【納期】1年

ロイヤルワックス-W(晒白蝋・さらしはくろう)

株式会社セラリカNODA つるかめ喜多工場で生産されたロイヤルワックス-W(晒白蝋・さらしはくろう)

~歌舞伎などに使われる舞台用化粧品の原料~

 木蝋(もくろう)は、ハゼノキの実から作られる天然の蝋で、大洲を代表する伝統産業の一つです。
 その中でも白蝋は太陽の光の力で漂白したものをいいます。ロイヤルワックス- Wは、九州大学教授も認めた、最高の伊予式蝋花箱晒法(いよしきろうばなはこさらしほう)を元に、自社独自で改良を重ねて生産しています。
 特に白蝋は、独自の強い粘りがあり、塗料史上初のグッドデザイン賞を受賞した自然塗料セラリカコーティングや、歌舞伎役者の舞台用化粧品の原料としても欠かせないものです。

ここがええモン!ポイント☝

  • 国内産100% のハゼの実使用!
  • 歌舞伎や宝塚女優の化粧品にも利用!
  • 「臥龍山荘」を生んだ大洲の伝統産業を受け継ぐ!

【参考小売価格(税込)】4,400円/袋(200g)
【供給可能期間】通年
【納期】1年